第32回 兵庫県 アマ竜王戦決勝(第5譜)
○主 催:日本将棋連盟兵庫県支部連合会
読売新聞社
○棋 戦:第32回兵庫県アマ竜王戦
○対局日:令和01年05月12日
○対局場:加古川市まちづくりセンター
○持時間:各20分、あと一手30秒以内
▲先手:西 淳平
△後手:天野 啓吾
後手、受け潰し
再掲第13図は、先手の▲9三竜に、後手が△2二銀と上がって2筋を受けたところです。
先手からの▲2三香成、△同玉、▲5三竜、△同銀、▲4三飛成の攻めを受けたのです。
(再掲第13図から)
▲4四歩 △同 金
▲5六金、 △3三桂
▲9二竜 △6七角 (第14図)
第13図、先手は▲4四歩で追撃します。
後手は(△同歩ですと、先手▲4五歩の狙いがあるため)△4四同金と取ります。
そこで、先手▲5六金の援軍ですが、後手△3三桂がピッタリの受けです。
先手は、気を取り直して、▲9二竜でチャンスを覗います。
後手は、△6七角で、じっと、もたれた指し方を継続します。受け潰しです。
どうやら、先手の攻めが切れてきたようです。
(第14図から)
▲3九金 △7七馬
▲4五歩 △5四金
▲6五金 △5三金 (第15図)
第14図から、先手▲3九金は根性の一手です。
△6七角の当たりを避け、かつ、予め4筋の飛金への田楽刺しを回避しているのです。
後手は、△7七馬と遊び駒の活用を図ります。
先手は、▲4五歩~▲6五金で金交換を迫りますが、後手は、△5三金と軽くいなします。
しかし、将棋とは難しいもので、時として勝ったと思った瞬間が、実は一番危ないのです。
なので、最後の最後まで諦めてはならないのです。
(第15図から)
▲5六歩 △6四歩
▲同 金 △同 金
▲4四歩 △同 歩
▲同 飛 (第16図)
第15図から、先手▲5六歩に、後手△6四歩が、決め手に見えました。
①先手▲5五金なら、△5四歩で、先手の金が取られてしまいます。
②先手▲7四金なら、先手の金がそっぽに行って、話になりません。
しかし、先手には▲6四同金と食い千切る渾身の勝負手がありました。
先手西さんの指が撓ります。十字飛車です。
どうするか後手天野さんの受けが注目です。
いよいよ、最後のクライマックスが、近づいてまいりました。
第16図、本日は、ここで後手天野さんが指した次の一手を考えていただきましょう。
では、次の一手は明日の最終第6譜で・・・。
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