講義 (担当教授:石川 泰)
・将棋をやっていると「構想力が高い」という表現を 耳にしたり使ったりすると思います。
・しかし、将棋における「構想力」とは何なのか? そう問われると、抽象的で意外と説明が難しい所だと思います。
YouTube 掲載日:2019/11/02
講義ノート(棋楽)
今回は「構想力」をテーマに話します
そもそも将棋における「構想力」とは何なのか?
よくある間違いとして、「自陣しか見ていない」ことがあります
相手の戦法が明確になったうえで、構想力は意味を成します
構想力には「課題」と「対処」が明確である必要があります
良い構想には、何か解決したい課題があって、その戦法を指すことで課題が解消されるという対応関係が明確でないといけません
それが、シンプルであればあるほど、良い構想だと思います
対応関係が、シンプルなほど良い理由としては、そこに付随する課題が多いとその構想自体が破綻する可能性が高いためです
「構想力」を身につけるために、何が必要なのか
よくある勘違いとして、突然の閃きのようなものと思われがちですが、そういうものが構想ではない
将棋は基本的に前例からの改善の中で新戦法が出てきているので、まず前提として、しっかりとした知識を持っている必要があります
最低限の前提知識を得たうえで、どう改善したら良いかを、考えるのが構想力の第一歩だと思います
その上で、課題を明確にする力や破綻しにくい形で対処する力が必要になります