第09期 加古川青流戦 アマチュア選抜大会 Aブロック決勝戦(第1譜)

○主 催:加古川市
     公益(財)加古川市ウェルネス協会
     公益(社)日本将棋連盟
○後 援:加古川市教育委員会
○運 営:日本将棋連盟兵庫県支部連合会
 協 力 加古川市将棋協会
     BAN-BANネットワークス株式会社

○棋 戦:第09期加古川青流戦
     アマチュア選抜大会
○対局日:平成31年03月02日
○対局場:加古川市まちづくりセンター
○持時間:各30分、あと一手30秒以内

 ▲先手:天野 啓吾
 △後手:藤原 結樹 

加古川青流戦(アマ枠出場決定戦)

 加古川青流戦へのアマチュア出場枠は3名で、加古川青流戦アマチュア選抜大会から2名と兵庫県アマチュア名人の1名と定められています。
 本局は、加古川青流戦アマチュア選抜大会Aブロックの決勝戦で、その勝者は、(プロ公式戦の)加古川青流戦への出場資格を得るわけです。

 先手、兵庫県在住の会社員天野啓吾さんは、2016年アマ名人で、準名人2回(2002年、2017年)の強豪です。
 後手、大阪府在住の会社員藤原結樹さんは、2017年アマ竜王で、元奨励会三段で、プロ棋士を志した強豪です。

 まずは、後手の藤原さんが、先手の▲6六歩を見て、△3二飛と、(三間に)飛車を振りました。
 ここで、先手の天野さんが、居飛車で対抗するのか又は相振り飛車とするのかが最初の見所です。

(初手から)
 ▲7六歩   △3四歩
 ▲6六歩   △3二飛
 ▲6八銀   △6二王
 ▲6七銀   △3五歩 (第01図)

(第01図から)
①▲7七角  ②△3六歩
 ▲同 歩   △同 飛 (第02図)

①相振り飛車の作戦でしょうか。先手の作戦や如何に・・・。
②足早に歩を交換して、飛を捌きます。

 大山先生は振り飛車を得意としていましたが、相振り飛車を好みませんでした。
 対戦相手が飛車を振ると、必ず居飛車の対抗型で指していたように思います。
 大山先生には、いずれ、その理由を拝聴させていただきたいと思っています。

(第02図から)
①▲8八飛   △4二銀
 ▲8六歩  ②△7二銀
 ▲8五歩   △7一王
③▲3八銀  (第03図)

①先手は、相振り飛車の作戦です。
②美濃囲いです。
③先手も、美濃囲いです。

 昔の相振り飛車の玉の囲いと言えば、金無双が定番であったと思います。
 しかし、金無双は、いつの頃か、殆ど見かけなくなったように思います。

(第03図から)
       ①△3三銀
 ▲8四歩   △同 歩
 ▲同 飛   △8三歩
②▲8六飛  ③△4四銀
 ▲4八玉   △3四飛
 ▲3七歩  (第04図)

①△3四飛と8筋の歩交換を防ぎたいようにも思えます。
 しかし、8筋の歩交換はやむなしと見て銀を進めます。
②飛を中段に構えます。
③更に、銀を四段目に進めます。

 ここまでの展開、後手の積極的な指し回しが、印象的です。
 第04図、先手▲3七歩の局面は、後手の攻め、先手の受けといった印象でしょうか。
 

 第04図、ここで、後手藤原さんが指した次の一手を考えていただきましょう。
 では、次の一手は明日の第2譜で・・・。