講義 (担当教授:石川 泰)
・世間であまり知られていない奨励会について、どんな場所なのか、何をしているのか。
・そして、奨励会員の生活等を紹介します。
YouTube 掲載日:2019/07/27
講義ノート(棋楽)
元奨励会三段の石川泰です。このたび、新しく将棋のYouTubeのチャンネルを始めました。
このチャンネルでは、元奨励会員として将棋に関する情報を発信できたらと思っています。
①奨励会とは
・奨励会の正式名称は「新進棋士奨励会」で、簡単に言えば、将棋のプロを目指すための学校みたいなものです。
・どういう人が奨励会に入れるのかと言うと、入会する年齢は10歳から15歳位の小・中学生が多い
小・中学生と言っても全国大会の上位にいくような人たちで、毎年全国から集まって、(奨励会)試験に受かった者のみが入会できるのです ⇨ 狭き門
・奨励会は、6級から始まって三段が一番上で、三段から四段に上がると、正式にプロ棋士ということになります。
そして、プロ棋士になるためには、26歳という年齢制限があります。
・つまり、奨励会とは小・中学生で入会して、26歳までにプロ棋士(四段)を目指す機関ということになります
②奨励会員の生活
・奨励会は月に2回例会があって、その例会の成績によって、昇級・昇段します
なので、奨励会員は月2回の例会(本番)に向けて、勉強することになります
・昔は、師匠の家に住み込んで、将棋の勉強をしていました。
しかし、今は普通の小・中学生と同じで、学校から帰ってから将棋の勉強をするという生活になります
・将棋の主な勉強について、
平日は、学校から帰って自分一人で勉強しています。(例えば、プロ棋士の棋譜を並べたり、自分の対局を振り返ったりする)
土日は、将棋会館に通って、同じ奨励会員や先輩のプロ棋士と練習対局をして、本番に備えます
・また月2回程度(プロ棋士の対局が通常平日に行われるため、)学校を休んで、記録係を行うことも奨励会員の一つの勉強になります