森内九段、フリークラス

日本将棋連盟のHP、棋界ニュース「2017年度からのフリークラス転出者」を見て、驚愕した。
森内俊之が、フリークラスに転出することにした、と言うのだ。

森内俊之は、羽生義治、村山聖、佐藤康光らとともに、一時代を築いた名棋士、トップ棋士なのだ。
なんとも寂しく、また残念なニュースである。

森内九段のコメント※  ※日本将棋連盟HPより
 この度、フリークラスに転出することに致しました。
平成28年度のA級順位戦で降級となったことを受けて出した結論です。
順位戦での歴代連勝記録更新や、名人戦での数多くの対局など、思い出深い経験を沢山させていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。
今後は、その経験を生かして、対局者とは別の立場で順位戦・名人戦を盛り上げていければと思っております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
日本将棋連盟 棋士 森内俊之

森内俊之の将棋は、重厚で、実に手厚い印象がある。
また温厚な性格も相まって、やや地味な印象もある。

しかし、着実に力をつけ、羽生世代のなかで、名人8期を獲得し、第18世永世名人の資格も取得した誰もが認めるトップ棋士となのだ。

近年こそ若い力に押され、前々期第73期A級順位戦では4勝5敗と負け越した。
しかし、この成績こそ森内俊之の力を示す成績で、昭和63年の順位戦参加以降、26年間、一度も負け越していなかったのだ。

前期第74期A級順位戦でも3勝6敗の成績不振でA級陥落となったが、また佐藤康光のように、A級に復帰するものと信じていた。
何故なら、森内俊之の名著「覆す力」で、彼の不屈の負けじ魂を感じていたからだ。

若い力に押され、気持ちが揺り動かされることは、どの世界、誰にでもあることなのだ。
自らが考え、悩み抜いた結果だと思うので、一将棋愛好家がとやかく言うことではないかもしれないが、とにかく残念なのだ。

これからも引き続き、また重厚で手厚い森内将棋を見せて欲しい。
森内俊之は、多くの将棋ファンたちの「宝物」なのだから・・・。

 

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棋楽神戸将棋情報館 管理人

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